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池袋不動産FP事務所 

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不動産の多面性に関する基礎

(2014年大晦日ブログ記事を加筆修正。

 当時の世相と現在を対比するため、典拠の入替は行っていません)

 大晦日なのに大して目出度くも無い事を書いていて笑われそうですが、書いて頭を整理しないとスッキリしないので、空気を読まず記す事とします。

 正確には昨日ですが、2015年に地価が失速するであろうとの記事が、再度出ました。

 9月頃にも一度噂されたましたが、今でも前提が崩れていないという事でしょう。

2015年不動産市況見通し…人気エリア注目ベスト3

 地価が下がると大半の人はあまり良い思いをしないが、一部そうでもない人もいます。

それは、表現が難しいが「不動産をどの様に向き合っているか」による、とでも言えば良いでしょうか?

さて、それは何でしょうか?

  • 実住用の不動産…字の如く自分で住む為に所有

  • 投資用の不動産…平たく言えば「大家さん」になる為に所有

  • 相続用の不動産…住む住まないは別として、相続時に現れる側面

 実住で住む分には、風評で問題が起きなければ地価はあまり高くない方が、固定資産税が下がるのでそんなに高くない方が財布には優しい。

 しかし地価はその土地のポテンシャルや需要を如実に表すので、投資として持つ場合、あまり下がり過ぎると売却する時の価格に響く懸念があります。

 地価は低いが売却額が高いという状況があれば、投資でも相続でも有り難い話だが、不動産価格も相場の側面が強いので、中々そうは上手くいきません。

 土地の価格も株と基本的には同じで、需要が高いエリアで築浅物件程「これ位の値段でも売れるだろう」と高値を付けて市場に出し、反応が無いと徐々に下げてくるのは同じです。

 ただ、株と違うのは需給以外に貸した場合に元が取れる(または利益が出る)こと、価格未満まで下落する事は稀な事(基本的には「有り得ない」が、売り急ぐ要因があれば別)こと、紙屑ではなく少なくとも地面は残るので、「全額丸損」という事態も極めて稀ということでしょうか。

 ただ、ローン破産でもすれば別ですが…

 さて、上記で「需要」や「需給」という単語が出たが、この手の記事は「不動産」に興味が無い方でも思わず読んでしまうのではないでしょうか?

徹底調査! 住んだらよかった街BEST30

 私自身が5位の街近隣に住み、利点から欠点を差し引いても確かに住みやすいので、あながち間違いでも無い気がします。

(欠点が「治安」という点は痛いが…)

 上記が賃貸とはいえ「実住」を如実に表しているのに対し、「売って得をする」という投資面でのランキングもあります。

速報!中古マンションが高く売れる駅はここ

 本当の上位はとても庶民がローンを組んで買えた価格ではありませんが、多少順位が下がると地理に詳しければ賃貸ランキングの上位駅から程近い事に気付くと思います。

 当然の如く、「売る=住みたい(貸したい)人を捕まえる」と思えば、住みたいランキングに近づく事は腑に落ちます。

 ただ、不動産関連のランキングが全部この原則に沿っているかといえば、そんな事はありません。

今後の開発如何で利便性に変化が生じ、ランキング大変動も充分あり得ます。

 特にオリンピック関連開発で大きく様変わりするエリアは注目に値します。

「マイホーム選び」30年後も価値が落ちない駅、暴落する駅

 やはり馬鹿高いエリアが並んでしまいますが、傾向が前掲リンクと多少様変わりしている事にはすぐ気付くでしょう。

この変わり方は何か、要素は色々あるが、庶民視点で注意したいのは「30年後」というキーワードです。

 今年成人式でもない限り、30年後は今買った物件が相続案件化する可能性は無視できません。

 「単に住み続けるだけ」なら相続税路線価は低い方が良いですが、今後相続税はどんどん重くなっても軽くなる事は無いだろうから、相続時に売り払う可能性を考慮しないで買うのは暴挙と言って良いでしょう。

 ならば、路線価も加味しながら高く売るか貸せる立地を選びたくなるはずです。

 子供がいるなら住まいは確保しつつ収益物件の1つも残したい親心は、子供のいない私でも多少分かる気がします。特に、多少の蓄えがあるか、ローンを組みやすい人なら猶更です。

 ただ、冒頭に記した「相続用の不動産」の側面が顔を出すと、ランキングの様相が一変します。

速報!首都圏マンション収益性ランキング

 一応業界の者かつ元鉄ヲタで地理には自信のある私が見る限り、「おいおい」と言いたくなるランキングです。

 都内でもやたら終電の早い地域や、街と街に挟まれて家しか無い地域がかなりの数を占めています。

 ここに住める人は、給料は安くても仕事は早く終わり、コンビニがあれば生きていける人だけだな、と言ったら言い過ぎかもしれないが、そんな印象を受けます。

 その上で、こんな記事もありました。

相続税対策のための不動産の選び方は?

 筆者はFPのようだが、まず1つ間違いがあるので指摘しておきます。

 最終頁で一括借り上げについて触れていますが、「管理会社に9万で貸し、管理会社は10万で貸す」とあるが、新築以外で今時1割の手数料でサブリースしてくれる会社があれば教えて欲しい位、大概高くて8割、築年数が経っていれば7割未満程度だろう。その上、退室時の原状回復は貸主にも負担が来る契約になっているのが大半だから、利回りはもっと下がります。

 現役の勤め人で忙しく、利回りがマイナスにならなければ良いと悟っていなければ、多分満足な結果にはなりません。

(30年一括借り上げの〇東建託など、いつも熾烈な賃下げ交渉を繰り広げて嫌われている)

 ただ、最大限の利回りを期待するなら自分で全部管理するしかありませんが、

固定資産税・都市計画税や分譲賃貸なら管理費・修繕積立金まで開示して管理会社で収支が把握出来る様にして貰えるなら、管理会社も最大限の援助が出来る事も確かです。

(その方が、管理会社も貸しやすいという利点があります)

 また、この記事に限らずだが、「投資用=ワンルームマンション」と決め付けて勧めまくる会社が多いのはご存知のとおり。

 確かに購入単価が安く転売も容易、買うにしても物件供給が比較的多い等メリットもありますが、以前の記事で再三指摘している様に「格差」の拡大するご時世、特に築年数の経ったワンルームは諸般の事情で一定額以上の家賃は払えない層以外に訴求することはありません。

(※注)

 その様な業者は、「格安で売りに出ている空室ワンルーム」に「自分が住めるかどうか」の視点で一度足を運んで貰いたいところ。

 更に賃貸管理屋として、「こんなにワンルームばかり持って来られても、貸す相手がいないよ」というのが本音。

 ワンルーム入居者は荷物が増えた、結婚した、広い家に住みたいと、色々な理由ですぐに退室するので、次の募集までのサイクルが短く手間がかかる。それが管理屋の仕事と言えばそれまでですが、次が決まるまでの期間、大家には1円も入らず、原状回復に費用もかかる事をお忘れなきよう。

 その上、ワンルーム想定で不動産屋の店頭に来ても、結局2間以上の部屋に目移りし、ワンルームは決まらない事例など掃いて捨てる程見ています。幾つかのデベロッパーが分譲ワンルームを大量供給した為か、その中で差別化するのは極めて難しいと断言します。

 よく、「地方から進学で出てきた資産家の息子」等を想定して買っている個人投資家が多数存在する事は知っていますが、もう「そんなの絵空事」と断言して良い世相になっている事に気付かないのは、何でなのか分かりません。

(※注)

 執筆当初と比べ、都区内は単身層の流入が増えたため状況は異なっています。ただ、供給を満たす程か・希望を満たすかどうか、今後様子を見ていく必要があるでしょう。

2017/09/20